匿名出資者
任意組合と大きく異なる点は、出資された財産が営業者に帰属し、出資者は営業(匿名組合の事業)から得られる利益の分配を受ける権利をもっているだけということです。ですから、営業者が破綻した場合に匿名出資者は一般債権者に劣後する問題を芋んでいます。つまり、不動産の時価を著しく操作したスキームで、しかも信用力の乏しい営業者によって作られた商品は、いわば営業者に直接的に信用貸出を行っている以上にリスクが高い商品となっていることがあります。出資については現物出資あるいは金銭出資でもよいのですが、出資に対する配当および出資金(すべて金銭換算)の返還額は営業実績次第であるところは任意組合とあまり変わりがありません。匿名組合型が多く利用されるのは、営業者にとって営業(匿名組合の事業)の成績に応じて出資者に配当すればよく、一般的に営業者の信用リスクで資金を調達することが可能だからです。ただ、投資家からすれば、任意組合型と異なり、配当が配当所得、利子所得、雑所得、不動産所得なのか、あるいは損益通算が可能なのか、営業者の倒産リスクは…、などの不安要因を投資リスクとして認識しておくことが重要です。ちなみに、個人投資家にとって課税の違いは大きな問題です。東京建物のインベスト・ファンドは不動産所得として、住友不動産の「SURF(サーブ)三番町パック」は雑所得として説明されています。この違いは、雑所得では源泉課税20%がかかる預貯金と同じような扱いになるのに対して、不動産所得では建物の減価償却や借入金の一部健物部分)を含めて損益通算が可能ということで説明できます。ただし、税当局が最終的に雑所得あるいは不動産所得として認めるかはわかりません。
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